カテゴリ:お料理(食材)のコト( 13 )

青森からの雪ウサギ。

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野ウサギのコロコロガランティーナとモモの煮込み。

ガランティーナは野ウサギの背肉に香茸(去年の秋に採れた香茸をピューレにして保存しておいたもの)とフォアグラをクルクル〜っと巻いてます。このガランティーナはモモの煮込みソースと一緒に召し上がって頂きます。煮込みの下には茴香(ウイキョウ)のピューレを。この茴香の香りが野ウサギの香りとよく合います♪


そうなんです、今期も念願の野ウサギを分けて頂く事が出来ました!

昔はたくさんいたと言われている野ウサギですが、今ははなかなか手にできる食材ではないため、扱うのもドキドキなのです。今まで扱った時の事をしっかり思い出しつつ、今年はこうしよう、ああしようと考えてから取りかかります。今回もウチのシェフは、野ウサギが来るまでにあーでもないこーでもないと悩んでいた様ですが(そりゃ、年に1度だと思うと緊張もしますよね...)、その甲斐あってか、今年のガランティーナはなんとなーくウチっぽいような味わいになっている気がします!

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さて、そんな野ウサギさん、実は「ジビエの女王」とも言われています。(もちろん王様は熊ですよ〜♪)

普通のケモノたちなら素早く血抜きすることが多い中、野ウサギは血を抜かず、しっかりと血までもを使うお料理になる事でも知られていますね〜。

マルっとそのまま届く野ウサギを丁寧に処理しつつ、血もしっかりと取っておいてバターに練り込んだものをお料理の仕上げに使います。この血がお料理を全体的にまとめあげる作用があり、逆に野ウサギのお料理で血を使わないと、何の為のお料理なのか分からなくなっちゃうぐらいなのです。

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コレ(↑)、絵の具やクレヨンのように見えますが、血を練り込んだバターです。これを煮込みの仕上げに使います。

口に入れると野ウサギが持つ香りをまず感じます。その後、お肉をモグモグする訳ですが、ここでジワジワジワジワ広がって来る旨味を感じると、いや〜、たまらんっ!ってなります(笑)。しっかりと野ウサギの全てが詰まった煮込みも手伝って、美味しいったら無いんですよね〜〜〜!!(←興奮気味w)そしてジューシーな果実感のあるブドウの強さを持つ赤ワインと一緒に頂くと、

あぁ、幸せ〜〜〜♪(←思い出し美味しい中w)

....と、なりますっ!

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野ウサギにはコレ!トリンケーロのヴィーニャ・デル・ノーチェ。うンまーーーーいですっ!!!


熊や猪、鹿などのジビエの食材は臭いイメージをもたれている事が多いですが、その中でもイチバンに臭いというイメージが付き纏うのが野ウサギではないでしょうか。

でも、ウチのは臭くないです。(もちろん野ウサギの持つ香りはありますよ〜!)それを良しとしない方もいらっしゃると思いますが、私たちが臭いの、苦手ですからね....(お肉もお魚も!笑)。こればっかりは、しょーがないっ。


飼育のウサギも確かに美味しいですが、天然の鴨同様に、この時期にしかない美味しさをぜひ楽しんで頂きたいと思います。

私たちが分けて頂いている野ウサギは駆除の対象なので、実は3月末まで頂けるチャンスがあります。(かなり薄いですけど...)まだまだゼロではない微かな希望を持ちつつ、過ごしたいと思いまーす!!






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by gcpt | 2018-02-18 16:43 | お料理(食材)のコト
岐阜から届いたホシハジロさん。ホシハジロとはこんな鴨です(↓)。

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「星」と名前に付くので、あら、可愛らしいのかしら?なーんて印象も受けるのですが、実は目が赤くて、しかもギロっとしてて何だか怖い...(汗)。しかも黒足。

基本的に赤足(真鴨、軽鴨)が美味しいと言われていて、黒い足の鴨は美味しくないと言われてます。ホシハジロの足は真黒。そうです、美味しくない鴨とされています。確かにいろんな本や資料を読んでいても「美味しい」と書かれている事がほとんどない。むしろクサかったとか、もう2度と食べないとか、残念な内容が多い気がします。


.....ですが、声を大にして言いたいっ!!黒足だって、美味しいゾーーーー!!!(ただし、獲れた場所によるっ!)


と、言う訳で。

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(↑)ホシハジロの炭火焼きです。あら〜、おいしそう〜〜〜♪


岐阜の猟場から届く、この猟師さんの黒足さんたち。このホシハジロもそうですし、あとはキンクロハジロ、ヒドリガモなどなど、本来「美味しくない」と言われる事が多い鴨ですが、本当に状態が良いのです。これは人間が食べて...という前提での良さなので、個体としての良さや強さと直結しているかは分かりませんが...。あ、もちろん、赤足さんたちもとても良いですよ!

このホシハジロを焼いている時にグワっと広がった鴨の香りで、実は「あ、お腹減る!」と思ったのです。いつもなら「あ、鴨を焼きだした!」と思うのですが、ウチのシェフ曰く「サイケデリックな香り」は、一瞬にして私の食欲を刺激してました。鴨の脂を焼き切って、このサイケデリックな香りが落ち着く頃、鴨はとても美味しい鴨へと変化し、むしろ生物としての強さを感じる味わいは、なんかこう立体的に感じるのですよね。

と、言う訳で、鴨は種類じゃないです。鴨だけじゃなく、それ以外の食材も、その個体がどういう個体であるか...ということに尽きますね!今季は本当にいろんな勉強をさせてもらっていますが、どこまで行っても「そのコがどういうコなのか」ということをしっかりと感じてあげる事が、美味しいへの近道だと感じてます。

1羽1羽、1頭1頭、しっかりと確認しながらお出ししてますので、安心して召し上がって頂きたく思います♪( ´ ▽ ` )


そして。

「美味しい」とは個人差が大きく、その方その方の「美味しい」は重なり合ったり離れたりするものというのは前提ですが、こういう生命の鼓動ような美味しさというのは、ただ「美味しい♡」だけでない、力強く、疲れた体をグッと持ち上げてくれるような「美味しいだけでない何かを伴う美味しい」があるような気がします。

ジビエの食材を食べると体が温まるとか、敏感な方だと食べている時から発汗したり、あとお通じがよくなったりと(イヤな方向じゃなくスッキリな方向ですw)いろんな事が言われます。

全ての食材に言える事なのですが、食べれるもの全てが人間の体に良い訳でなく、その食材の中には「人間にとって良いモノもあるが悪いモノもある」のが普通です。体の中で排出の対応できないぐらい悪いモノ、強すぎるモノは毒とされます。(あ、でも上手に養分を取り出して、薬となったりもしますね)

食べるという事は体の外に出すという事と一括りで、如何に必要なものを吸収し不要なものを出せるか、それが上手にいくと体への負担も少なくなるような気がしますし、そのスルスル〜っと通り抜けて行くスッキリ感に繋がります。自然の中で育った食材達は特にそれを感じさせてくれているような気がしてます。そして、先ほどホシハジロの感想に書いた「力強く、疲れた体をグッと持ち上げてくれるような、美味しいだけでない何かを伴う美味しい」という感覚が体の中に生まれるのではないかなぁ...と思ったりします。


この辺り、上手く言えないので、この続きはまた今度。(上手に伝えるのって難しいですね...笑)

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最後に羽ばたくホシハジロ。

本当に美しいですよね〜。この写真を見ているだけで、うっとりします。普段はじーーーっと浮かんでる鴨達ですが、飛ぶ姿って本当に逞しく、カッコいいです!そして、毛毟りの時に羽を広げて、一通り観察するのが趣味です(ホレボレします....笑)。



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by gcpt | 2018-02-13 14:07 | お料理(食材)のコト
寒い日が続きますねぇ...。(ドンヨリ)

そんなこんなで1月も終盤。猟期もあと3週間弱となりました。今季もたくさんの皮剥ぎ&毛毟り、その後の仕込みで、あっと言う間に時間が過ぎてしまってます。

ここ最近、お問い合わせが多くなってます猟の食材を使ったお料理。毎年の雰囲気だと、3月の終わりぐらいまであるのですが、今年は私たちの想像以上にご注文いただいていて、山菜の時期まで残るかなぁ....と、ちょっぴり心配になってます。

3月に入った頃のジビエと山菜の組み合せも楽しい頃なんですが...。毎年、コレも楽しみのひとつとしているので、残らないと少し寂しい気もします。でも、たくさんご注文いただいているという事でヨシとしないと!...ですね〜。

あ、でも4つ足の食材は2つ足の食材よりも猟期も長いので、ゆっくり楽しんで頂けると思いますよ〜♪

って、ここ重要なので太字にしてみました(笑)。


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写真は先日の銃猟の猟師さんから届いた小鴨です。鴨の中で1番小さな鴨なのですが、味が凝縮しているように感じるので、私は鴨の中で1番好きだったりします。赤ワインが飲みたくなりますね〜〜〜。(絶対、バルバカルロォ〜〜〜〜〜っ!!!)

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今年は念願のタシギをしっかりお料理としてお出しできたりもしました。ヘッド&ネックショットで食べれる所がたくさんあって、しっかりと届けてくれた猟師さんに感謝です♪

タシギは焼き鳥の王様とも言われている小さめの鳥です。すばしっこくてなかなかうてないらしいのですが、これをこれをヘッド&ネックショット...ですからね。す、すごいっ。

今年は炭火焼きでのご提供でした。内蔵もしっかりお付けでき、よかった、よかった〜〜〜。


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手打ちパスタのフェットチーネでご用意しているラグーは、高山の猪を煮込みました。仲居農園さんの赤ネギが色どりと味わいのアクセントになってます!この寒い時期の「赤」は地味な色になりやすい冬のお料理を華やかにしてくれるので、とても嬉しいです。少しですが、フキノトウも入ってますよ〜。


そして、猟期とはいえ、その他の食材もかなり楽しい感じになってます!

兵庫県坂越の牡蠣(カキ)が、今、ものすごーく美味しくなってます。湾内の牡蠣はミルキィさが半端無く、さらに今はぷっくぷくですからね。ものすっごく食べ応えがありますよ〜♪

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そして、三河の地ハマグリも入荷してます。そもそも、アサリが優位な三河ですから、ハマグリは採る人は少なく、なかなか入荷は安定しませんが、あるととても嬉しい食材でもありますね〜〜〜。チーマ・ディ・ラーパと一緒にリゾットでお出ししました。

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牡蠣がぷっくぷくになったり、ハマグリをみたりすると、すぐそこに春が来てるのかなぁ?なんて思ってしまいますね。

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時期ではないですが、五島列島から太刀魚が入荷してます。この太刀魚、サっと墨で炙って大麦のサラダと頂くとすごーくいい感じなんですよね〜♪この寒波で、海が大荒れの最中、とても心強いアイテムとなりました。


しかーし、寒い!!先日の雪から寒いったら無いですね〜。寒い上に、体調が悪いというお話も良く聞きますし、インフルエンザも流行ってるみたいですね。

私たちは年末年始の忙しさから解放されつつも、追われる仕込みにバタバタしてますが、辛うじて元気に過ごしてます。みなさんはいかがですか?

こんな寒い時は、しっかり美味しいゴハンを食べて、しっかり美味しいお酒を飲んで、早く寝るのがイチバンっ!!

ということで、今晩は柔らかく炊いたあったか大根をアテに飲みたいと思いまーす。大根は消化酵素たっぷりですからね〜。( ´ ▽ ` )


あ、その前に...。


寒いですが、ぜひぜひ、心も体も温まる食材を楽しみに来てくださいね。みなさんのお越しをお待ちしておりまーす!!








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by gcpt | 2018-01-27 17:23 | お料理(食材)のコト

月の輪熊。

今回は熊のお話。

日本には羆(ヒグマ)と月の輪熊(ツキノワグマ)の2種類のクマがいます。本州に分布しているのは月の輪熊で、北海道にいる羆よりも少し小さめの熊です。私たちは岐阜からの月の輪熊を頂いてます。

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(写真はイメージです...の、このクマさん、なんだか優しいお顔に見えてきません?「おーい、こっちこっち〜」みたいな感じに見えちゃって、見えちゃって...笑)

猟期の中でも熊は特別な存在です。こう、なんと言いますか、お肉がとても「強いもの」に感じてしまうのです。(もっと上手な表現があると思うのですが、む、む、難しいですねぇ...)

これはクセや臭みがあるってことではありません。熊のお肉の味わいを例えると「力強い牛肉」という感じなので、良い熊はクセのないキレイな美味しいお肉なのですけど(むしろ薄切りを熊しゃぶしゃぶなどで頂くと、優しさすら感じてしまいます。そしてその後の雑炊のおいしい事ったらね〜!)、こう、じわ~っと体が熱くなる感覚とでも言うのかな。生き物としての力強さや熱量みたいなものを感じるのが熊なんですよね。

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赤身の部分はとても固いです。組織がガッチガチに組み合っている様な感じで、分厚めに切って焼いたお肉をガシっと噛んでも歯が入っていかない(笑)。それで「よーし分かった、そっちがその気なら私だって!!」と、いつまでーもモグモグすることになるのですが、なんと、いつまで噛んでいてもお肉の味が無くなっていかないのですよ。なんなら噛んでるうちに甘みすら感じてしまう様な、それぐらいに味があるお肉なのです。(生きるためにアゴを鍛える....って、ある本に書いてあったっけ...)

そして、熊はとにかく脂がすごい!(↓)この厚み!冬眠前の熊は秋の山の実りをいっぱい食べて脂を蓄えます。良い熊はこの脂までもがしっかり使えるのです。これを保存して少しずつ1年を通して使っていきます。

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この脂を使ってグリッシーニを焼いたり、ラルド(脂をハーブと一緒に塩漬けにして作るハム)にして前菜でお出ししたり(ラルドを薄切りにしてパンに乗せて頂くと、バターみたいなのです〜)、お魚の上にスライスしたものを乗っけてみたり。熊は脂の融点がとても低く、サラサラとして、体にとてもよく馴染んでいくように感じます。

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(↑こんな感じで脂だけにして。常温では溶け出してしまうので、冷蔵庫で保存です!)

熊の脂を手に塗ってみると良くわかるのですが、肌に塗ったそばから、すぅーーーっと浸透して、すぐにサラッサラ、その後、ツルッツルですよ!そうそう、近頃は道の駅や産直なんかでも見かける「熊脂」。あれ、ぜひお家に1つ、いいですよ〜。ケガをしたりヤケドをしたときの保湿にも使えます!

...と、脱線しました(笑)。

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この浸透する感じが体の中でも起こる訳ですから、そりゃもー軽く感じます。もちろん、脂なので食べ過ぎるとお腹下しますけどね(笑)。質の良い脂は気持ちの良い脂なのです。

何かと嫌煙されがちな脂ですけれど、体をスムーズに維持する為には必要なものでもあります。寒い冬は特に、体力を奪われやすい気がするので、食べ過ぎには注意しつつも、しっかりと摂りたい栄養素でもありますね!

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今年は小さめの熊が届いていることもあり、お肉もそのままを美味しくお召し上がりいただけます。(去年は大きかったのでガッチガチでしたー!)お野菜とお肉を一緒に楽しんで頂けるスカロッピーネでご用意してます。ワインを飲みながら(ビールでもおいしそう!)、お野菜と一緒に肉身を脂を楽しんで頂けるのではないでしょうか?

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ランチでも楽しんで頂けるようにパスタソースにもしてます。(もちろんディナーでも!)お肉が少量でもしっかりと旨味が出るのが特徴だったりもす熊ですから、旨味の強い、体に染み込む様な美味しい煮込みになってますので、ぜひぜひ、お試しいただきたいです。体が温まりますし、天然の銀杏がアクセントになって美味しいですよ〜〜〜♪


もう12月も残り僅か。すっかり冬ですね。寒い日が続きますが、体調など崩されてませんか?このところ、ちょいちょい、体調不良のお話を聞きます。

忙しい上に、イベントごとも多いですし、体調管理が難しい時期ではありますが、昔から滋養強壮の効果が高いと言われている熊のお料理を美味しく頂いて、しっかりと栄養補給して寒い冬を乗り切りたいですね〜!!

熊に合うワインもしっかりスタンバってますので、ぜひぜひ、お試しくださーい!








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by gcpt | 2017-12-21 00:40 | お料理(食材)のコト

ジビエなお話(1)

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猟期が始まる11月は「ジビエ、ありますか?」と、食材のお問い合わせが多くなります。今は種類によって11月の初めから始まる猟期。ただ、ゴッチャポントの場合、食材がしっかりと揃ってくるのは「お正月明けの1月頃から」だったりします。その理由はとても単純で、猟が始まったから...と言って、どの食材もすぐに獲れる訳ではないからです。タイミングを合わせられる食材とそうでない食材とあるのです。

例えば、網猟(あみりょう)の鴨たち。お米をまいたりする下準備は猟期前からされている為、網を引くタイミングさえ合えば11月15日からしっかり捕まえる事が出来ます。イノシシや鹿もタイミングはイロイロありますが、1年を通して駆除もあるので、入荷が無い〜〜〜ってことにはなりにくい食材です。

ゴッチャポントでは、比較的安定して入荷する「鴨・鹿・猪」がジビエの主軸になります。そんな主軸たちでも、11月と12月ではお肉の様子が違いますし、1月や2月でもやっぱりお肉の様子は違います。その時々、更には個体差もバッチリあるのがジビエですから、1つとして同じ味わいではなく、獲れた場所、獲れた時期で味わいがすごく違う場合があります。(厳密には誰から頂いたか...というのもあります)

今年の11月に分けて頂いた美味しい新潟の鴨たちも、12月になると更に脂がのってきます。どちらが美味しい...ってことではなく、この辺りも好みですし、その個体差、季節を感じられる事が楽しみだと思います。

イノシシも、獲ってくれる猟師さんと、その猟師さんの猟場で随分と様子が違ってきます。猟場でさえ、その年その年での変化があり、その年の良い猟場の猟師さんから届く猪は芸術的な美しさがあったりもしますから、イノシシを「イノシシ」と一括りにする事が出来ません。

そして、山鳩やキジなどの鳥たちは猟が雨の日に行われる事が多い為、猟期に入ると「雨ふれ〜〜〜、雨ふれ〜〜〜」と私たちも天気予報とにらめっこが続きますし(受け取る為の準備もありますからね〜)、熊も熊と猟師さん次第ですから、「熊さん、来てー!お願い〜!!」と神様に願うぐらいしか、私たちにはできません。

そして、待ちこがれた食材が無事に到着してからも、そのお肉の個性や、それを踏まえてどんなお料理に仕立てて行くかをしっかり把握するまでに時間がかかり ます。個体の月齢が大きい場合や、筋繊維の強い個体などは、お肉を状態良く保存しつつも、その食材の部位ごとに何に加工するかを考えたり、筋繊維を解したり...と、時間がかかる仕事だったりします。

ランチ、ディナーの営業とその仕込みなどの日々の営業と並行してこのような作業をしていきます。連絡があればすぐに取りかかれる準備を整えないといけない訳ですから、猟期は本当に気を張って過ごしてます。ただ、こういう経験はいろんなことを考えるキッカケになりますし、そのキッカケからグっと成長できた!と感じる事もあるので、やっぱり体は辛くとも心は満たされる事が多く、うっかり楽しくなってしまうのですよね(逆もありますけどね...笑)。

そして、猟期にイチバン思うのは、いつもある程度の安定を保障してくれる飼育食材の生産者さんたちの事です。ほんの数ヶ月の事でもこれだけの自然界の個体差を感じていると、自然やその生き物の「生」を尊重しつつ(←ここ、とても重要です!!)しっかりと飼育してくださっている生産者さんたちのご苦労を感じ、それを頂ける事へ、感謝しても感謝しきれない...、そんな食材を手に取る事が出来る私たちは幸せだなぁ...と。そして、ここでまた、うっかり楽しくなってしまうのです(笑)。


と、長くなりましたので、続きはまた今度。

さて、今日は鴨と山鳩が届くので、ランチ後は3人で毛毟りに勤しみます。今季初の山鳩、楽しみです!!


※ 少し前の岐阜の山(愛知県より)は紅葉が進んでいて絨毯の様な山々!とてもきれいでした。やっぱり青空が似合いますね〜♪





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by gcpt | 2017-12-08 08:44 | お料理(食材)のコト
イイ肉の日(11月29日)は、いつもヒマだったりして、やっぱり焼き肉なのかなぁ〜(笑)。ウチもいっぱい「イイお肉」あるのにな...という訳で!イイお肉を頂く事が出来る猟期もすっかり始まったことですので、美味しいお肉の紹介でーす。(←...と書きつつも、強引すぎる展開で、なんか自分でも恥ずかしいっていう....笑)

ここ最近入荷した網獲りは新潟の真鴨(青首もいまーす)と、鹿児島の軽鴨たちがいます。どちらも脂が乗って美味しそうですよ〜〜〜。

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このコたちは新潟から来た真鴨たちです。身がパッツンパッツンです!(笑)鴨は毛がフワフワで可愛くって、そんなところも大好きです♪

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こっちは鹿児島からの軽鴨たち。今年は全体的に大きい個体が多いように感じます。去年のこの時期の鹿児島は全然入荷が無かったので、今年はやっぱり少し寒くなるのが早いのでしょうね〜。そんなことも感じたりするのが猟期です。

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身はしっとりと炭火焼き、手羽とモモはコンフィのソテーでご用意してます。(ササミも付いてまーす!)そして、内蔵は甘酸っぱく炊いたソースとしてお皿に添えるのですが、これを胸肉に付けながら頂くと、そりゃもー美味しいんですよ!ぜひ試してほしいです〜♪

そして、岐阜のイノシシもお料理になり始めてます!

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ここ最近で入荷した小さめの2体は、どちらも脂は薄いですがお肉の味が強く、イノシシにしてはサッパリと頂けて美味しいですよ!

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いろんな部位が楽しめるような1皿に仕立ててます。一緒に乗る野菜の美味しい事ったら〜〜〜。ちょっとしっかりと密度のあるワインと一緒に頂くと、楽しそうだなぁ...。(←まだしっかり食べてないから、悶々としとりますw)

そうそう、ジビエは「クセがある」とか「クサミがある」とか言われる事がありますが、ウチではそういった感じではなく「美味しいお肉」としてご提供できるように考えて、仕立ててます。安心して召し上がってくださいね♪

ちなみに、私たちもクセやクサミは苦手です。皮剥ぎしたり、捌いていたりすると、どうしてそうなったかも知る事になったりするので、余計に...。その辺りをしっかり注意して扱わせて頂いてます!










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by gcpt | 2017-11-30 09:11 | お料理(食材)のコト
気がつけば、11月も9日目。今年も2ヶ月を切りました...(あぁぁ......滝汗)。

クリスマスのご予約もたくさん頂いていて、本当にありがとうございます!ご予約いただきましたお客様、クリスマスってどうしても忙しくって、さらには寒〜い時期なので、体調を整えて、当日を楽しみにいらしてくださいね♪
 

そしてそして。先日、師匠からの1回目イノシシの呼び出しを受けて出動!(笑)少し小さめの、まだあまり脂がのってませんが、味わいの良いコが到着しました〜。(このイノシシ、どう料理するかはまだ考え中です)

15日からは、本格的に猟期に入りますし、なんとなーくソワソワと、3人で緊張し始めてるこの頃です。

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呼び出しの早朝の、太陽が昇るのと同時に外気がホワホワと暖かくなる感じがとても気持よいのです!


そんな猟期直前ですが、今、面白いお魚がいっぱい入って来てます。先日の石川県からのアラ(↓)はものすごい存在感でした。

小さなアラはよく見かけますが、成魚になったアラは本当に貴重なんです!この秋から冬にかけてが旬と言われていて、大きければ大きいほど味が良いとされるお魚です。

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日が浅い間はカルパッチョで、その後、10日間ぐらい寝かせた後のソテーは、ググっと味わい深くなって、美味しすぎました...。

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もう、ここまで来るとお肉のようなんです。身の張りから力強さまでが、圧倒的な雰囲気で、この辺りの魚達の底力みたいなのを見せつけられてる様です。食べてお魚を噛んだときの弾力とか、もう、参った〜〜〜!ってなっちゃいます(笑)。


今いるのは三重のチャイロマルハタ(↓)。こちらも「超」が付くぐらいの高級魚です。

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このチャイロマルハタ、ハズレがないということで有名らしく、端っこを少ーしだけ焼きで試食してみましたが、ひゃ〜〜〜ってなるぐらいの強さがありました。(今日からカルパッチョでお出ししてます。数日後にはソテーもいけると思います!)この辺りのお魚はまるでお肉の様ですね!

(お魚って、時々、どうしようもないハズレというのがいるらしいです。それは捌いてみないと分からないらしく、ウチのシェフも、数回、遭遇している様です。ワインのブショネと似てますね...)

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上がチャイロハルハタ、下はイシダイ。自家製のカラスミを乗せて、一緒に召し上がって頂いてますが、噛んだ時の、歯にまとわりつくぐらい身が強くて、噛めば噛むほど甘みが増す...って、もう、何て魚なんでしょうねっ!!

アラもチャイロマルハタも、クエと同じ「ハタ科」の仲間なのですが、なかなか知名度が無いのが寂しいですね〜。でも基本「〜ハタ」と付くお魚は本当に楽しいお魚が多く、身近な所だとキジハタとかになるのかなぁ、少し寝かせてあげるとしっかり身が解れ美味しくなるので、大好きなお魚です。

こんなステキなお魚たちをしっかりと見極めて、処理して、届けてくれて...って、お魚屋さんの中村くんに本当に感謝です!


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この辺りのお魚の力強さにはフリウリのワイン、特にヴォドピーヴェッツがピッタリきます。筋繊維の間に入り込んで、一緒になって美味しくなって、さらには誤摩化されない、本気な感じなのですが、その奥には優しさのあるヴィトフスカ。この力強いお魚達をしっかりとまとめあげてくれるステキなワインです!


ちょっぴり力説気味な内容になってしまいましたが、アラもチャマルもなかなか扱える食材ではないので、しっかりとお伝えしたくなっちゃいました。またこういう機会に恵まれる事を祈りつつ...。

もしウチでこの辺りのお魚を見たら、ぜひぜひ、頼んでみてください。美味しいお魚は、美味しいお肉以上に貴重な、そして存在感のある美味しさですからねっ!!







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by gcpt | 2017-11-10 08:46 | お料理(食材)のコト
8月から始まっております天然キノコたち!

7月から8月ぐらいに出回るキノコを「夏キノコ」と呼んでいるのですが、秋キノコと違って、これまたクセになる味わいのキノコたちがたくさんいます♪

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パスタでご提供する事が多い夏の天然キノコ。(※手打ちパスタのタリアテッレです)

ヤマドリタケというキノコをベースに、いろんなキノコと一緒にパスタソースにしてます。派手さは無いですが、じんわり広がる旨味と、個々のキノコにある独特の食感が楽しい1皿です。

去年の8月は全くと言っていいほどに入荷が無かったのですが、今年は8月の初めからたくさん入荷があり、キノコは当たり年だったかもしれないですね〜。それもあり、たくさんの方にお召し上がりいただきました。(ありがとうございました!!)

お盆の忙しさにプラス、食材の入荷ラッシュもあり、なかなかブログを更新できずにおりましたので、過去形ですが、このパスタに使ったキノコたちを少しだけですが、ゆっくり紹介したいと思いまーす♪


この7月の終わりから8月にかけて出て来る「夏キノコ」。一般的によくある様なキノコ(マイタケとかシメジとか)は秋キノコであることが多いのですが、夏キノコはイグチ科のキノコたちが多く出てきます。

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こちらはヤマドリタケ。(1番手前のヒビの入った模様のキノコだけ、アカヤマドリです)イグチ科の代表の様なキノコです。イタリアで「ポルチーニ」と言われてるアレです!

ゴッチャポントでは少し大きめの傘が開いたのを好んで使わせて頂いてます。この傘の裏側のトロっとした食感が本当に美味しいのです!同じヤマドリタケでも、こじんまりとギュっとしたのも食感がシャキシャキして美味しく、この辺り、使う方によって好みがスゴく分かれます。

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この真ん中の紫がかったキノコもポルチーニに似たアカジコウ。下のコロコロ〜っとしてるのが、さっきも登場したアカヤマドリ。(タマゴタケもコロロンといますね!)この他にもムラサキヤマドリ、アメリカウラベニイロガワリなど、たくさん入荷してきました。

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これはコガネヤマドリ。肉の部分は固く締まってギュギュっと詰まってます。味はそんなに無いのですが、とにかく良いお出汁が出ます。

このイグチ科のキノコたちは食菌(食べれるキノコ)が多くて、本当に楽しいのですが、次のキノコは「毒に囲まれた珍味」なんて言われたりします。


それは、タマゴタケ。テングタケ科のキノコです。

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イタリアでは「オーボリ」と言います。夏キノコの代表格で、日本でもよく見かけます。今年の夏、山梨で見かけたタマゴタケがものすごく立派でした!

小さい物は本当にタマゴのようで、コロンコロンとかわいい〜♪

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テングタケ科のキノコは毒を持っているキノコが多くいます。タマゴタケもこの容姿から、ものすごーく毒っぽいのですが、テングタケ科の中では数少ない食べることのできるキノコです。

近くに毒を持ったキノコが多いと、そんな危険を冒してまでも...という事で、採られないコトも少なくないタマゴタケ。この見た目が丸っこく白い感じが玉子っぽくてタマゴタケなんだとは思うのですが、実は、焼くと卵焼きみたいな味がするんです!面白いですよね〜。そして、ほどよいぬめりと、食感の楽しいキノコです。

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この真っ白の玉子みたいなのを半分こすると、あら、小さいキノコ!...って、すごーく可愛いんです♪....って、ここまで書いてて思ったのですが、タマゴタケは可愛いからものすごく語れちゃいますね(笑)。


さ、次へ!!

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こちらはハナビラタケ。(ちなみにハナビラタケ科です)

キクラゲ同様、食感の楽しいキノコです。キノコの煮込みソースにこのハナビラタケの食感があるかないかで、随分と雰囲気が変わるのです。

鍋に入れても最高!最近は栽培のハナビラタケもあるので、スーパーなどでも見かけますね。冬は栽培のハナビラダケを買っては鍋に入れて楽しんでました。

でも、やっぱり天然のハナビラダケのほうが美味しいです!(当然か!笑)

和え物なんかにしたりもするみたいで、ハナビラタケが出る暑い夏にさっぱりして美味しそう。ビールが進みそうです〜〜〜っ!ついつい、お店で使い切ってしまうのでお家で食べた事が無いのが残念ですが、来年こそはー!と思ってます。

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そしてはアンズタケ科のアンズタケ。

杏の香りがするキノコです。フランスだとジロールと呼ばれています。このアンズタケは菌輪を描くように山に生えているようで、この黄色くてチビっこいキノコが輪っかを描いて佇んでいるなんて、想像するだけで、か、かわいい....。

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そしてこちらはトキイロラッパタケ。これもアンズタケ科のキノコです。やったことはないですが、乾燥させるとバターのような風味になるみたいで、これから秋のかけて、たくさん頂けるようならやってみたいなぁ...と。

このアンズタケ科のキノコ達は、魚介との相性が良く、少しの酸味がアクセントになって、特に貝類と一緒にパスタソースにすると、とっても美味しいです。

キノコと貝類って海と山で生まれる場所が違うのに、なんか余韻の感じやミネラル感が似ているんですよね。現に、苦手な食材を聞くと、キノコと貝類...と仰る方も少なくなく、やっぱり!なんて思う事もあるぐらいです。そうそう、トリュフも、特に黒トリュフは磯の香りがしますしね〜。お店で「トリュフってどんなですか?」と聞かれると、「ごはんですよ!の香りです」と伝えると、イチバン納得してもらえます...(商品名ですいませんっ!笑)。

山が海を、海が山を作るから、その山と海の底とは同じなんだよって言ってるかのように感じてしまいます。そんなことを考えながら、山と海に思いを馳せつつ。今日もキノコの掃除に勤しむのでした〜〜〜(笑)。



.......しかし、不覚にも、キノコでこの長文って(滝汗)。最後まで読んでくださったみなさま、本当にありがとうございます!そして、秋キノコも楽しみにしていてくださーい♪






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by gcpt | 2017-09-03 12:16 | お料理(食材)のコト

お料理と一緒に、山菜。

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山菜の時期は、メインのお料理にもたっぷり添えます。春はこの苦みが美味しい季節ですから、お魚やお肉にも良く合うように感じます。

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三河の地ダコを使ったリゾットには、ボイルした山菜とバーニャカウダソースを添えて。タコと山菜がすごくいい相性なんです♪

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ランチのメインのお料理にだって、ガッツリ乗せて。春を感じて頂けたかなぁ...。

  



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by gcpt | 2017-05-24 12:24 | お料理(食材)のコト
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(※ 写真がちょっぴり暗くてすいません!実際はもっと美味しそうですっ!!汗)

宮崎の黒岩さんから届くこの土鶏は、とにかくイヤな香りが無い!これにまず喜びを感じます(笑)。よくあるような生臭さと言いますか、あれがないのですよ。そりゃもー、きれいなお味です。身もギュっとしまっているので食べ応えがあります。

黒岩牧場さんから届く「黒岩土鶏(くろいわつちどり)」たちは、半開きの状態の鶏舎のドアから外へと自由に出入りできるようになっています。鶏たちはいつもは思い思いに元気に過ごしている中で、具合が悪くなれば自分で土(※)をついばんで治す。「鶏がもつ獣本来の本能とか自然治癒力とかが目覚めるように環境を整えてあげれば、人間は見守ってやるだけでいい」と仰る黒岩さんのお話からも、その様子は伺えますね!

(※)の補足です。
土の中には無数の微生物がいますが、病気を治療するために使われている抗生物質はほとんどが土壌の微生物が作ったものだったりするようです。微生物は生き残るために自ら抗生物質を発し、利用します。(世界初の有効な抗生物質であるペニシリンは、ペニシリウムという土壌真菌から作られた...というのは有名な話ですね!)だから、土の上に落ちた病原菌たちは、その土が「健全」であれば自然に浄化されてしまうのです。ちなみに、イノシシが沼田場でゴロゴロするのも、体の殺菌のためだと言われてます。

以前、岩手の羊飼いの濱戸さんも同じように仰ってましたし、山梨で葡萄を育ててワインを作っている岡本さんも同じようにお話しくださいます。結局のところ、丁寧にお仕事されている生産者さんたちがお話しくださる内容は、みんな同じように感じる事が多いなぁ...と思ったりするこの頃です。

さてさて、少し話はそれましたが。

この黒岩土鶏、鳥らしく生きている鶏たちですから、胸肉にしっかりと味があり、とっても美味しいです。(鳥は基本、あんまり足を使いませんものね。天然の鴨たちも胸肉が美味しーもん!)皮面をパリっとさせて焼き上げるため、ゆっくりゆっくりローストしてジューシーに仕上げます。お野菜との相性も良いですし、ワインなら、最近お気に入りのクメティエ・シュテッカーなんか合わせたら、良いんじゃないかなぁ〜〜〜!(激しく妄想中!)

という訳で、絶賛、オススメ中の鶏肉のご紹介でした〜。あぁ、こうやって土鶏の事を考えていたら、食べたくなっちゃうなぁ....(笑)。



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by gcpt | 2017-05-11 09:12 | お料理(食材)のコト

楽しい料理と自由なワインのある草食系食堂ゴッチャポントです。ブログではディナーでお出ししている食材やお料理を中心にご紹介してます。


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