ワインのはなし。

時々、感じるのですが、
ワインにも「肩の力が抜ける」というのがある様に思う事があります。

ずっと緊張していたのか、
肩に力がジリジリと入っている様に感じていたワインが、
ふわっと優しく、時に力強く、
そして、体に染み込んでくる様な味わいになってくるような。

「あれ?こんなに優しかったっけ?」

「あれ?こんなに人懐っこかったかしら?」

「あれ?意外と逞しいのね!」

なーんて感じでしょうか?

それが、彼や彼女、家族や友人だとして、
ずっと一緒にいたのに、ずっと気付いてあげられなかったけれど、
ふとした瞬間に、その優しさに触れて、感動する様な、
あるいは、その逞しさに触れて、より好きになる様な。

熟成なんて言うと堅苦しいけど、
肩の力が抜けるっていうと、ちょっと近い感じになりませんか?

(え?そっちの方が分かりにくい?w)

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ダニエーレ・ピッチニンのロッソ2009年です。

最初の頃は今よりもずっと軽いようなイメージで、
ちょっと他に無い様な香りを醸していたりして、
誰にでも優しい様なフリをして、でも本当の心の中を上手に表現できずにいるような。
そういう意味では、このワインのコトをちょっとトゲトゲするなぁ〜って思ってました。

それが今じゃ、しっとりと、でも若干の微々発泡ぐらいの泡を伴って、
以前よりも力強く、包み込んでくれるような、
そして体に馴染む様に心地よく感じる赤ワインになっていました。

優しさと力強さと逞しさが混在する、
カミッラちゃんと一緒にいるダニエーレくんのイメージ、ぴったり!


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ムレチニックのシャルドネ 2005。
これも、もともと大好きなワインでしたが、それが最近...。

「あれ?この果実感なになに?あなた、こんなに人懐っこかった?」

と言わんばかりに、表面にぱ〜っと果実っぽさを感じる様になりました。
皮に包まれていた中から、「やあ!」って出て来た様な感じです。

(たくさん買っておいてよかった♡)

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そして最後は、マリオーサのロッソ。これは2010年。
随分前に買っていたワインなのですが、
最初の頃に感じていた、ただただ強い部分が削げ落ちて、
やさしーい雰囲気が出て来て。

「そっか、本当は優しかったんだね!」

って感じでしょうか。(笑)
おいしいけど、ちょっぴり当たりが強くて飲むのに疲れるなぁ...って、
少し思っていた時期もあったのですが、
今は、時が経ち、心からおいしいなぁ〜って思う表情になってます。
あ、しかも、このワイン、鴨との相性もすごーく良いですっ。


まだ他にもイロイロ思ったワインがあったのですが、
このまま書き続けたら、どんでもなく長くなりそうなので、
この辺でヤメておきます。(笑)

何にしてもですが、肩の力を抜くって大切ですね!

こういう変化を感じながらワインに接していると、
どんどん深みにはまって行ってしまいます。(笑)
時間とともに楽しむという、とっても贅沢な経験を、
ここ最近、いっぱいさせてもらってような気がする.......。


このコたちと一緒に仕事ができるのは、
本当にしあわせなコトだなー!






by gcpt | 2013-12-14 00:21 | イタリアワイン

楽しい料理と自由なワインのある草食系食堂ゴッチャポントです。ブログではディナーでお出ししている食材やお料理を中心にご紹介してます。


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